北斗の拳(10)

それぞれに宿命の星をもつ南斗六聖拳。
妖星・南斗紅鶴拳のユダは、両親を殺してマミヤを連れ去った非道の男だった。
そしてユダと義星・南斗水鳥拳のレイとの、南斗同士の闘いが始まる。
マミヤを愛するレイの心か、ユダの妖艶な裏切りの拳か――。
残り少ない命のすべてをかけてユダを倒すレイ。
だが闘い終わって、レイの命も尽きるのだった。
一方、南斗六聖拳最強の男、極星のサウザーは、自らを聖帝と称して覇王を目指し、聖帝十字陵を築いていた。
そこにやってきたケンシロウは、聖帝のために働かされる子供たちを必死でかばいながらサウザーにはむかい続ける男、南斗白鷺拳のシュウと出会う。
シュウこそは、幼少のケンシロウの力を見抜いて未来を託した、仁義熱き仁星の闘将だった。
シュウvsのサウザー、南斗六聖拳同士の闘いが始まった。
シュウの華麗な南斗白鷺拳の前に、サウザーは子供たちを人質にとり、卑劣にシュウを追い詰める。
脚拳を得意とするシュウの脚がサウザーに切り裂かれたとき、傷ついたケンシロウの魂が揺さぶられる。
だがシュウは、再び戦場に戻ったケンシロウの目の前で果てるのだった。
シュウを人柱として完成した聖帝十字陵が、自らの拳で師を失ったサウザーの哀しみの墓標であることを知るケンシロウ。
そしていま、ケンシロウとサウザーの死闘の幕が切って落とされた……。
ケンシロウは深い愛をもって南斗聖拳のサウザーを倒した。
それを見届けたラオウは、トキとの闘いを選び、ふたりの生まれ故郷に向かう。
一方、ひとりの武術家としての熱き心をよみがえらせたトキも、生まれ故郷の墓碑の前に立っていた。
そして明かされる、ラオウとトキ、北斗神拳伝承を争った兄弟の秘密。
弟は兄を生涯の目標とし、兄もまた弟を深く愛していた! やがて訪れる決着の時。
ふたりの間に憎しみはなく、ラオウはまた拳王として天を目指す。
ラオウ不在の拳王軍を取り仕切っていたのは、天狼星を宿星にもつリュウガだった。
天狼星のリュウガはユリアの実兄だった。
拳王ことラオウに忠誠を誓い、拳を捨てたトキを襲ってケンシロウの怒りを誘うリュウガ。
そしてケンシロウの拳がリュウガを突き破る。
だがトキは、荒くれた時代を救うための強者を探すために、リュウガがあえて魔狼の悪名をかぶっていたことを告げた。
自ら死を選んだトキ、リュウガ、それを見つめるケンシロウ。
そのころ、南斗最後の将が動き出していた。
南斗最後の将を守護する風・炎・山・雲・海の五車星は、ケンシロウを将の元へ導くため、ラオウを足止めしようとする。
山のフドウはケンシロウを守り、風のヒューイ、炎のシュレンがラオウに立ち向かうがことごとく倒され、ついに、自由気ままな男、雲のジュウザが動いた。
ラオウvsジュウザ、因縁の対決がスタート!ジュウザが幼いころからともに育ち、いつしか想い慕うようになった女は、母違いの妹、ユリアだった。
その哀しさがもとで無頼となったジュウザだが、南斗最後の将の願いを聞き入れ、ラオウの前に立ちふさがる。
一方、ケンシロウを南斗最後の将に会わせるため、先に行かせようとする山のフドウは、拳王軍に苦戦。
戻ってフドウを救ったケンシロウに、フドウは最後の将の名を告げた。
それは、ラオウが愛し、トキが見守り、ジュウザが想い慕った、ケンシロウ最愛の女、ユリアだった。
奔放に闘うジュウザをラオウの拳が破り、ケンシロウとラオウはともにユリアの元にたどり着く。
そしてついに、ラオウvsケンシロウの最後の闘いが始まった……。
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